メスカルというお酒を知っていますか。初めてメスカルというお酒を聞いた人もいるかもしれません。世界的にクラフト酒が人気で、次のブームになりそうなのがメスカルです。
ただ、メスカルというお酒はまだまだ日本での認知度は低く、製法や度数、味などもわからないのでメスカルに手を出しにくいですよね。
ここでは、初めてメスカルについて知りたいと思った人に向けて、メスカルをわかりやすく解説していきます。
メルカルに興味があったけどまだ飲んだときのない人は、メスカルについてより詳しく知ることができる内容になりますので、参考にしてください。
メスカルとは?=アガベを主原料とする蒸留酒

メスカルは、メキシコのアガベを主原料とする蒸留酒です。
アガベは、メキシコ原産の多肉植物リュウゼツランで、サボテンのようですがサボテンではありません。メスカルの原料であるアガベは、原料として使用できるまで最低でも7~8年ほどかかり、野生品種では30年かけて成長することもあります。
リュウゼツランには、メキシコ国内だけで200以上も品種があるとされ、品種や製法で違った味わいのお酒が製造されています。
メスカルは、指定された約50種のアガベの使用が認められていて、蒸留器の中に果物や肉などを入れてつくることもあります。ハーブなどを加えることも可能なため、種類が豊富で個性豊かな味わいを楽しむことができるお酒です。
現在メキシコの10州が産地で、製造方法やアガベの品種による味わいの違いも魅力の一つです。近年はメスカル規制委員会が発足するなど、メキシコで注目されているお酒です。
メスカルの人気はアメリカからヨーロッパやアジアに拡大していき、日本でも扱う店が次第に増えています。これからブームになりそうなお酒の一つです。
![]() | 価格:4,300円 |

メスカルの製法

メスカルは、約500年ほど前からほとんど変わらない伝統的な製法でつくられています。
主原料アガベの中心部(球茎部)を収穫して土に埋め、蒸し焼き釜でローストします。直火で蒸し焼きにしているため、ここで独特なスモーキーな風味が生み出されます。
加熱された球茎部は、回転式の石臼で搾汁され、繊維と一緒に木製の発酵槽で自然発酵されます。今でも伝統的なメスカルは、回転式の石臼を馬に引かせるなど小規模作業を貫いているのが特徴です。
多くのメスカルは、直火式の単式蒸留器で少なくとも2回蒸留されます。2回蒸留されるため、アルコール度数は40度以上のものが多くなっています。
メスカルは蒸留後加水せずに、原酒のままボトルに詰められることがほとんどで、無色透明のものがほとんどです。
樽で熟成させたものは茶色をしていますが、メスカルはアガベ本来の風味を味わうことに価値があるため、樽で熟成をさせることはほとんどありません。
![]() | ヴィエホ インデセンテ メスカル エスパディン 45度 750ml 価格:5,380円 |

メスカルとテキーラとの違い

原料のアガベを知っている人は、「テキーラ」を思い浮かべる人がほとんどかもしれません。アガベとテキーラの違いは知っていますか。
テキーラは、「テキーラ地方のメスカル」でアガベ・アスールという特定の品種を使ってつくられています。そのため、メスカルは「テキーラの母」と呼ばれています。
メスカルとテキーラには、品種以外にも製法の違い、生産地の違いがあります。
製法の違いとしては、メスカルはアガベの中心部(球茎部)を直火で蒸し焼きにしているのに対し、テキーラはアガベの中心部(球茎部)を蒸気で加熱しています。
生産地の違いとしては、メスカルは10州で生産され、テキーラは5州(ハリスコ州、ナヤリ州、ミチョアカン州、グアナファト州、タマウリパス州)で生産が許されています。
![]() | エル デスティラード バリル メスカル 49.3度 500ml 価格:8,800円 |

メスカルの魅力

メスカルは、アガベをローストするため、独特なスモーキーな香りが魅力です。
まず香りを味わうことをおすすめします。伝統的な製法でつくられていますので、香りからメスカルの歴史や伝統に浸ってみてはどうでしょうか。
味わいは、つくられた州やアガベの品種によって個性が違います。また、芋虫や唐辛子などをボトルに加えることもありますので、メスカルというお酒の中でもさまざまな味わいを楽しむこともできます。
アルコール度数は40度以上ですが、飲み口が意外にやさしいので女性にも飲みやすくなっています。口の広いカップを使い、香りを楽しみながら、ストレートでゆっくり味わうことをおすすめします。
もちろんカクテルにして飲むこともできますので、お気に入りのカクテルを見つけてみてください。
![]() | アガベ デ コルテス ホベン シルバー メスカル 750ml 43度 価格:7,480円 |

メスカルのまとめ
メスカルは、指定された約50種のアガベを主原料とする蒸留酒です。現在メキシコの10州が産地で、製造方法やアガベの品種による味わいの違いが魅力です。
製法は、次のとおりです。
- 主原料アガベの中心部(球茎部)を収穫して土に埋め、蒸し焼き釜でローストする
- 加熱された球茎部は、回転式の石臼で搾汁され、繊維と一緒に木製の発酵槽で自然発酵させる
- 直火式の単式蒸留器で少なくとも2回蒸留する
メスカルとテキーラの違いですが、テキーラは、テキーラ地方でつくられているメスカルの一種です。
違いは、テキーラはアガベ・アスールという特定の品種を使っていること以外に、製法と生産地の違いがあります。
メスカルの魅力は、何といっても独特なスモーキーな香りです。アルコール度数は、40度以上ありますが、飲み口はやさしいですので、ぜひメスカルの歴史や伝統を感じながら味わってみてください。

