みなさん、コーヒーは好きですか。1日に1リットルくらい飲んでしまうのですが、そんな生活を8年くらい続けていたら胸がドキドキするようになり、心拍数が60程度から80オーバーに上がってしまいました。実はこの記事を書くにあたって、3日ほど前から私もカフェイン断ちを始めています。
この記事では、カフェインの過剰摂取によって身体にどのような影響が出るのか。そして、どのようにカフェイン過多から抜け出していけばいいかなどの方法をまとめます。
カフェイン断ちとは

カフェイン断ちの定義やメカニズムについて紹介します。
カフェイン断ちの定義と概要
「カフェイン断ち」とは、カフェインの含まれている飲み物や食べ物(コーヒー・紅茶・緑茶・ウーロン茶・コーラ・エナジードリンク・チョコレートなど)を摂取するのをやめる又は制限することをいいます。
カフェインを摂りすぎることで起こる身体の不調(めまい・不眠・気持ち悪さなど)を改善するために行います。
カフェイン断ちの期間は、2週間~1か月程度が目安とされていますが、3週間くらいは強い眠気が続くこともあります。
カフェイン断ちのメカニズム
成人の場合、体内からカフェインが半量抜け出るまでに5~7時間かかるとされており、90%のカフェインが体外に排出されるには、10~20時間かかります。
これまで過剰にカフェインを摂取してきた人が、いきなりまったく摂取をしなくなると「離脱症状」といわれる状態になりやすく、頭痛や眠気、吐き気、疲労感などの症状が現れます。
頭痛や眠気、吐き気、疲労感などの症状を軽減するために、徐々にカフェインの摂取量を減らしていく方法がおすすめです。
カフェイン断ちの必要性

どうしてカフェインを断つ必要性があるのでしょうか。カフェインを摂取しすぎたときの影響やリスクについて紹介していきます。
カフェインの摂取過多の影響と問題点
カフェインは、神経を鎮静化させる(落ち着かせる)物質の働きを阻害してしまうため、人体を興奮させる作用があります。
過剰に摂取することで、中枢神経系へ悪影響を及ぼし、めまいや不眠、心拍数の増加などを引き起こすだけでなく、消化器官にも影響して、吐き気や嘔吐、下痢などをもたらす場合があります。
このような状態を「カフェイン中毒」と呼びます。カフェイン中毒の場合、心拍数が増加し、睡眠の質も下がることになります。カフェイン中毒には2種類あり、「慢性カフェイン中毒」と「急性カフェイン中毒」があります。
アルコール依存症のように、常習的にカフェインの摂取過剰に陥り、精神的な依存度が高い場合(最低でも1日3杯飲まないと落ち着かないなど)
1~2時間以内に1g以上(コーヒーマグカップ10杯程度)カフェインを摂取すると上述しためまいや心拍数の増加などの急性中毒症状
カフェイン依存症のリスクと兆候
カフェインは覚醒作用があり、眠気を抑えることができたり、興奮作用によって、疲れを感じにくくさせたりする作用がありますが、摂取し続けると身体が慣れてしまい、その効果が弱まってきます。
少量のカフェインでは満足できなくなってしまい、カフェイン中毒(依存症)になっていくリスクが増加します。
- カフェインを摂らないと(コーヒーを飲まないと)落ち着かない
- 1日に4杯以上コーヒーを飲んでしまう
- 心臓がドキドキする
- カフェインを摂ると気持ち悪くなる
これらのことなどが当てはまるようなら、カフェイン中毒のおそれがあるかもしれません。
カフェイン断ちの効果やメリット

カフェイン断ちを成し遂げたら、身体にどんな良い影響があるのか、効果やメリットについてまとめます。
睡眠の質の改善
興奮作用のあるカフェインを過剰摂取したことで起こる不眠や寝つきの悪さ中途覚醒(夜中途中で目が覚めてしまう)などの睡眠障害を改善できます。
集中力の向上
不眠や不安感、カフェイン依存などが解消されて、集中力がアップすると考えられます。
自律神経バランスの安定
中枢神経系に作用するカフェインの働きが和らぎ、増加した心拍数や血圧が落ち着いていくと考えられています。
利尿作用が解消される
カフェインの利尿作用が解消されて、排尿回数が減ったり、脱水症状に陥ることを防いだりすることができます。
消化器官の働きを整える
消化器官にもダメージを与えやすいカフェインの摂取を控えることで、胃痛や下痢、吐き気などの症状が緩和されていくと考えられます。
その他にも、肌が潤う・体重が減る・ポジティブになるなどのメリットがあるそうです。
カフェイン断ちの方法

カフェイン断ちの方法を紹介していきます。
強い離脱症状などがある場合は、徐々にカフェイン摂取量を減らしていきます。例えば1日に5杯飲んでいた人は、まず3杯にして、その次の週に2杯、1杯、0杯にしていくなどです。
カフェインに依存した生活に戻らないように、適正なカフェイン量(マグカップ3杯程度)を守りながら、カフェインレスな生活を心がけていきます。
カフェイン断ちには、「離脱症状」と呼ばれる副作用(頭痛や眠気など)が伴う場合がありますので、連休のあるタイミングなどを見計らって始めると安心です。
カフェインを断っている間に飲めるような、カフェインを含まない好きな飲み物を準備しておくとよいです。
カフェイン断ちに関する注意事項とリスク

カフェイン断ちをする方法を紹介しましたが、副作用が出ることもありますので、注意事項等について紹介します。
カフェイン断ちの副作用と対処法
カフェイン断ちによる「離脱症状(副作用)」についてです。
カフェインの離脱症状は、日常的に過剰にカフェインを摂取していると、急に摂取しなくなった時に、脳に変化が起き、頭痛・倦怠感・眠気・集中力の低下・不安感・吐き気などの症状が引き起こされます。
カフェイン断ちを始めた1~2日目にかけて、症状のピークがあり、それ以降軽減していきますが、3週間以上続く場合もあるそうです。およそ1か月後には、ほぼ離脱症状は無くなるとされています。
これまでの自分のカフェインの摂取量を把握して、徐々に摂取量を減らしていく方法でカフェイン断ちをしていけば、離脱症状の辛さを軽減することができるはずです。
病気疾患がある方や、妊娠・授乳中の方はカフェインの離脱症状により、元々の体調に影響する場合がありますので、ご注意ください。
カフェイン断ち後の継続的なケアと予防策

カフェイン断ちが一時的にうまくいっても、継続的なケアが必要になります。
カフェイン摂取の適正量と健康的な範囲
健康な成人の方は、1日に最大で400mg(マグカップ3杯程度)が上限とされ、妊娠・授乳中の方は、1日に最大で300mg(マグカップ2杯程度)が上限とされています。
子供はカフェインに対する感度が高く、4~6歳の子供は1日に最大で45mgまで、7~9歳の子供は1日に最大で62.5mgまで、10~12歳の子供は1日に最大で85mgまでとされています。
カフェイン断ちを継続するための方法
カフェイン断ちに成功しても、また元通りに依存するようになってしまっては、元も子もありません。
カフェイン断ちをしたことで得られたメリット(睡眠の質の向上や集中力のアップなど)を手離さないようにという気持ちで、カフェインに依存していた日々に別れを告げましょう。
カフェイン断ちのまとめ
「カフェイン断ち」について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
カフェインの摂取量はコーヒー1日マグカップ3杯程度とされています。それ以上飲んでいる方は、ぜひカフェイン断ちにトライしてみてください。