アロマオイル(=キャリアオイル=精油)を初めて肌につけるときに、原液を直接つけてはいけないことを知っていますか。
アロマオイルを間違った使い方で肌につけて、肌が荒れたり炎症を起こしたりしないか心配ですよね。
ここでは、初めてアロマオイルを肌につけるときに、肌質や肌質別のおすすめアロマオイル、肌にアロマオイルをつける方法を紹介しています。
これを読むことで、安心してアロマオイルを肌につけることができるようになります。
肌の仕組み

肌に効果的に働くアロマオイルでも、肌質に合わないものを使うと肌荒れなどのトラブルにつながります。まずは、肌の仕組みについて知りましょう。
皮膚は、表皮と真皮の2つの層に分かれていて、表皮は、外側から「角質(かくしつ)層」「顆粒(かりゅう)層」「有棘(ゆうきょく)層」「基底(きてい)層」と、4つの層に分かれています。
一番内側にあるのが基底層です。
基底層では、表皮の下にある真皮から毛細血管を通じて栄養を吸い上げ、細胞分裂を繰り返すことで、新しい皮膚が生成されています。
表皮の一番外側にあるのが角質層です。
角質層は、吸水性と保湿性に富み、水分の蒸発を防ぐことで、みずみずしい肌を保っています。
化粧水などを塗って潤いを与えているのは、角質層です。
基底層で作られた新しい皮膚が、角質層にたどり着くまでには2~3週間かかり、そこから垢となって剥がれ落ちるまでさらに2~3週間かかると言われています。
つまり、肌は細胞が作られ最後に垢として剥がれ落ちるまで、およそ4~6週間のサイクルで再生されています(「ターンオーバー」と呼ばれています)。
ターンオーバーのサイクルは、年代によって違い、若い人ほどはやく、年齢とともにゆっくりになっていきます。
ターンオーバーのサイクルの中で、アロマオイルの成分を浸透させることで、美容や肌荒れに効果があります。

アロマオイルと肌質

肌質は、角質層の水分量と皮脂の分泌量によって、大きく5つに分けられます。
- 普通肌
- 乾燥肌
- 脂性肌
- 混合肌(乾燥型脂性肌)
- 敏感肌
また、次のようなことも肌に影響を与えるため、肌の状態は日々変化しています。
- 生活習慣や食生活
- 疲労やストレス
- 強い紫外線
- 喫煙
- 過度な飲酒
自分の肌質を知るだけではなく、日々の肌の状況に合わせたアロマオイルを選ぶことが大切です。

肌質別のおすすめアロマオイル

自分の肌質に合わせたアロマオイルを選ぶには、肌にどのような作用が必要なのかを知ることが大切です。
例えば、脂っぽい肌でニキビで悩んでいるなら消炎作用や殺菌作用のあるアロマオイル、カサカサして乾燥しているなら保湿作用のあるアロマオイルを選ぶなど、目的に合わせて選ぶようにしましょう。
ただし、光毒性のあるアロマオイルは避けてください。

肌質別におすすめのアロマオイルを紹介していきます。
普通肌
普通肌は、角質層の水分量と皮脂の分泌量のバランスがよい肌です。テカリもなく、みずみずしい理想的な肌質です。どのようなアロマオイルでも使用できます。
普通肌におすすめのアロマオイルをいくつか紹介します。フローラル系、オリエンタル系が多めです。
- フローラル系:ゼラニウム、ラベンダー、ローズオットー、ローマンカモミール、
- スパイス系:ターメリック
- 樹脂系:コパイバ、フランキンセンス
- オリエンタル系:イランイラン、サンダルウッド、パルマローザ
乾燥肌
乾燥肌は、角質層の水分量や皮脂の分泌量が少ない肌です。カサカサしていて、つやのない肌質です。乾燥肌は、小じわの原因になるので注意が必要です。
乾燥肌におすすめのアロマオイルをいくつか紹介します。フローラル系がおすすめです。
- フローラル系:ゼラニウム、ネロリ、ブルータンジー、ラベンダー、ローズ、ローマンカモミール
- ハーブ系:クラリセージ
- 樹脂系:フランキンセンス、ミルラ
- オリエンタル系:サンダルウッド
脂性肌
脂性肌は、皮脂の分泌量が多い肌です。脂っぽくテカリがある肌質で、ニキビや吹き出物ができやすいので、肌を清潔に保つためのアロマオイルを使いましょう。
脂性肌におすすめのアロマオイルをいくつか紹介します。
- フローラル系:ラベンダー
- ハーブ系:ローズマリーベルベノン
- 樹木系:ティートリー
- スパイス系:コリアンダー
- 樹脂系:フランキンセンス
- オリエンタル系:イランイラン、パチョリ(パチュリ)
混合肌
混合肌は、乾燥型脂性肌で、頬や口のまわりがカサついているけど、おでこや鼻のまわりがベタついている肌です。
混合肌におすすめのアロマオイルをいくつか紹介します。カサついているところ、ベタついているところで、使い分けるとよいでしょう。
- フローラル系:ゼラニウム、ラベンダー
- ハーブ系:クラリセージ
- 樹木系:ティートリー
- 樹脂系:フランキンセンス
- オリエンタル系:サンダルウッド
敏感肌
敏感肌は、乾燥していることが多く、皮脂膜(肌を守るバリア機能)が不足している肌です。刺激や紫外線などに弱いので、しっかり保護しましょう。
敏感肌におすすめのアロマオイルをいくつか紹介します。敏感肌には、フローラル系です。
- フローラル系:ヘリクリサム、ヤロウ、ラベンダー、ローズオットー、ローマンカモミール

アロマオイルの使い方(キャリアオイルで薄める)

アロマオイルは、肌に刺激が強すぎるので原液のまま使用することはできません。肌にアロマオイルをつけるときは、キャリアオイルで薄めて使います。
キャリアオイルの使い方
キャリアオイルにアロマオイルを混ぜて使うときには、アロマオイルはキャリアオイルの1%以下にします。
敏感肌の人は0.5%以下くらい、顔に使う場合はさらに低濃度で0.1~0.5%を目安に薄めて使ってください。
また、初めて使うときは、パッチテストをして、様子をみてから使うようにしましょう。
キャリアオイルはただ薄めるためのものではありません。次のようなメリットもあります。
- 皮膚を保護する
- 肌へのアロマオイルへの刺激を弱める
- 肌への浸透を助ける
キャリアオイルの選び方
キャリアオイルには、さまざまな種類があり、種類によって香りや色、肌触りなどが違いますので、肌や用途に合ったものを選んで使いましょう。
- 肌質に合っている
- 100%純粋であり、色やにおいがほとんどない
- なめらか(しっとりしている)
キャリアオイルの種類
キャリアオイルは、次の4つに分類されています。初心者におすすめのキャリアオイルも紹介します。
植物オイル
植物オイルは、脂肪酸とグリセリンからできているキャリアオイルです。キャリアオイルのほとんどは、植物オイルに分類されています。
スイートアーモンドオイルは、アロママッサージに使われる定番のキャリアオイルです。肌質を選ばずに使うことができるオールマイティなキャリアオイルです。
マカダミアナッツオイルは、エイジングケアで人気の高いキャリアオイルです。肌への浸透性に優れていて、肌への刺激が少ないのも特徴です。
植物脂
脂肪酸グリセリンからできているキャリアオイルです。シアバター、ココナッツオイルなどがあります。
ココナッツオイルは、サンオイルとして使われているオイルで、体温で溶けるサラリとした感触が特徴です。肌質を選ばずに使うことができます。
ワックス
ワックスは、脂肪酸と高級アルコールが結合したキャリアオイルです。
ホホバオイルは、サラリとしていてのびがよいのが特徴です。酸化しにくいので、あまりキャリアオイルを使わない人におすすめです。
抽出脂
抽出脂は、ハーブを植物オイルに浸して成分を抽出したキャリアオイルです。キャロットオイルなどがあります。

アロマオイルを肌につけるときのまとめ
まずは、自分の肌質について知る必要があります。肌質は、大きく5つに分けられます。
- 普通肌
- 脂性肌
- 混合肌(乾燥型脂性肌)
- 敏感肌
- 乾燥肌
次に、肌質に合ったアロマオイルがあります。好きな香りと目的を合わせて選ぶことが大切です。
- フローラル系:ゼラニウム、ラベンダー、ローズオットー、ローマンカモミール、
- スパイス系:ターメリック
- 樹脂系:コパイバ、フランキンセンス
- オリエンタル系:イランイラン、サンダルウッド、パルマローザ
- フローラル系:ゼラニウム、ネロリ、ブルータンジー、ラベンダー、ローズ、ローマンカモミール
- ハーブ系:クラリセージ
- 樹脂系:フランキンセンス、ミルラ
- オリエンタル系:サンダルウッド
- フローラル系:ラベンダー
- ハーブ系:ローズマリーベルベノン
- 樹木系:ティートリー
- スパイス系:コリアンダー
- 樹脂系:フランキンセンス
- オリエンタル系:イランイラン、パチョリ(パチュリ)
- フローラル系:ゼラニウム、ラベンダー
- ハーブ系:クラリセージ
- 樹木系:ティートリー
- 樹脂系:フランキンセンス
- オリエンタル系:サンダルウッド
- フローラル系:ヘリクリサム、ヤロウ、ラベンダー、ローズオットー、ローマンカモミール
最後に、アロマオイルの使い方です。キャリアオイルにアロマオイルを混ぜて使うときには、アロマオイルはキャリアオイルの1%以下にして使います。
初心者におすすめのキャリアオイルは、次の4つです。この4つの中であれば、安心して使うことができるでしょう。
- スイートアーモンドオイル
- マカダミアナッツオイル
- ココナッツオイル
- ホホバオイル
今回は、アロマオイルを肌につける前に知りたいことを紹介しました。アロマを生活の中でよりよく生かせるようにしていきましょう。
