アロマオイル(=精油)に興味はあるけれど、初めて使うときはどのように使えばよいのか、どのような注意点があるのか知っていますか。
初めてアロマオイルを使うとき、間違った使い方をしないか心配ですよね。
ここでは、アロマオイルを始めて使う人に向けて、使い方と注意点とともに、おすすめのアロマオイル、道具の特徴も紹介します。
目的や用途に合わせてアロマオイルのよさを体験しましょう。
アロマオイルの使い方

アロマオイルとは、植物の様々な部分から抽出された天然の液体です。植物によってはわずかしか取れないものもあり、同じ量でも高額なものもあります。
アロマオイルは、香りをかいだり、肌にぬったりすることで、さまざまな効果が期待できます。ここでは、誰でもできるアロマオイルの簡単な使い方を紹介します。
芳香浴
芳香浴は、アロマオイルの香りを拡散させて香りを楽しむ最も簡単な使い方です。
ハンカチやティッシュなどに好みのアロマオイルを1~2滴垂らすことで、リビングや玄関、寝室、トイレなど好きな部屋がよい香りに包まれます。
ハンカチやティッシュにアロマオイルを垂らすことで、好きな香りを持ち歩くこともできるため、どのようなシーンでも香りを楽しむことができます。
もちろんアロマストーンやアロマディフューザーなど専用の道具で芳香浴を楽しむこともできます。専用の道具についてはあとで紹介します。
基本的には自分の好きな香りで気持ちよく過ごすことをおすすめしますが、初めてのアロマオイルで何を選んでよいのかわからない人のために、場所ごとのおすすめアロマオイルを紹介します。
リラックスしたいときはラベンダー、明るい気分になりたいときはオレンジです。
ただ、リビングは長い時間いる場所ですので、効能より自分の好きな香りを探して居心地のよい空間をめざしましょう。
玄関は、出入りするところなので、さわやかな香りがよいです。おすすめは、柑橘系のグレープフルーツやベルガモット、樹木(ウッディ)系のヒノキやシダーウッドです。
リラックスして眠りたいときは、リラックス効果の高いラベンダーやベルガモットがおすすめです。
レモングラスやペパーミントは消臭効果、ティーツリー、ユーカリは殺菌効果があります。この中から好みの香りを探してみてください。
アロマオイルは、市販の芳香剤より優しい香りですのでおすすめです。

沐浴(アロマバス)
沐浴は、入浴時に浴槽に入れて香りを楽しむ使い方です。ゆっくりお風呂に入りながら香りを楽しむことができるので、心身ともにリラックスすることができます。
癒されたいときはぬるめのお湯にじっくりと、元気がほしいときは少し熱めのお湯に短い時間浸かりましょう。
ただし、アロマオイルはお湯に溶けないため使い方には注意が必要です。無水エタノールに混ぜたり、植物油や専用のバスベースで乳化させたりして使いましょう。
柑橘系やミント系、スパイス系のアロマオイルは、肌への刺激が強いので、たくさん入れすぎないように注意しましょう。
吸入
吸入は、蒸気を利用してアロマオイルの成分を鼻や口から取り入れる使い方です。鼻や口から取り入れることで、鼻づまりやのどの痛みに効果があります。
吸入のときは、アロマオイルの成分が目を刺激しますので、目を閉じて深呼吸するように蒸気を吸い込みます。
終わったあとは、アロマオイルを入れたお湯を間違って飲まないように注意してください。

湿布
湿布は、身体の気になる部分にアロマオイルをしみこませたタオルを押し当てる使い方です。肩こりや腰痛など身体の不調に効果があります。
肩こりや腰痛、目の疲れなどにはラベンダーやローズマリーを使った温湿布、スポーツ後などすっきりしたいときにはペパーミントやローズマリー、ユーカリを使った冷湿布がおすすめです。
湿布では、アロマオイルがまぶたなど皮膚の弱いところに直接触れないように注意してください。
アロマオイルの注意点

アロマオイルは、簡単に使うことができますが注意することもあります。注意点を紹介していきます。
原液のまま肌につけない
アロマオイルは、植物の成分を濃縮したものですので、直接皮膚に塗ると刺激が強すぎます。皮膚に塗るときには薄めてから使います。
ペパーミントやユーカリ、ジャスミンは、皮膚への刺激が特に強いので、絶対に高濃度で使用しないようにしてください。
もし誤って原液が皮膚に付いたり、目に入ったりしてしまったときは、すぐに水で洗い流しましょう。

光毒性のあるアロマオイルがある
グレープフルーツやレモン、ベルガモットなどのアロマオイルには、紫外線と反応して炎症を起こす光毒性があります。
光毒性のあるアロマオイルは、過剰に心配する必要はありませんが、外出時には避けるようにするとよいかもしれません。
妊婦や子どもへの扱いに気を付ける
妊娠中は芳香浴くらいの使用にし、子どもへの使用は避けましょう。アロマオイルは虫除けに使うこともできますが、しっかり薄めてから使いましょう。
また、小さい子は誤飲の可能性があるので、アロマオイルは手の届かないところに保管しましょう。
アロマの香りを楽しみときには、ハーブティーなどで楽しむ方法もあります。

ペットに気を付ける
猫はアロマオイルの植物成分をうまく分解できないため、肝臓や腎臓に影響を与えてしまうと言われています。
猫以外でもペットによって、香りを嫌がるとき、中毒症状が出るときがありますので、注意をして使いましょう。
アロマオイルおすすめの香り

アロマオイルの香りは、7種類に分けられます。ブレンドするときは、7種類を意識する必要がありますが、初心者であればそこまで考える必要はありません。
アロマオイルに興味をもったきっかけは、リラックスしたい、明るい気分になりたいという人が多いですので、リラックスしたい、明るい気分になりたい人におすすめの香りを紹介します。
フローラル系
フローラル系は、花の香りです。
ラベンダー、ローズ、ジャスミン、ネロリ、カモミール、ゼラニウム
リラックスしたいときにはラベンダー、明るい気分になりたいときにはゼラニウムがおすすめです。
柑橘(シトラス)系
柑橘系は、さわやかでフルーティな香りです。
スイートオレンジ、グレープフルーツ、レモン、ベルガモット、マンダリン
リラックスしたいときにはマンダリン、明るい気分になりたいときにはベルガモットやレモンがおすすめです。
ハーブ(ハーバル)系
ハーブ系は、すっきりした香りです。
ペパーミント、ローズマリー、マージョラム、クラリセージ、レモングラス
リラックスしたいときにはマージョラム、明るい気分になりたいときにはペパーミントやローズマリーがおすすめです。
樹木(ウッディ)系
樹木系は、木や葉の香りです。
ユーカリ、ティートリー、サイプレス、ジュニパー、ローズウッド
リラックスしたいときにはサンダルウッド、明るい気分になりたいときにはユーカリがおすすめです。心を穏やかにしたい、落ち着きたいときというときには、ヒノキがよいです。
スパイス系
スパイス系は、刺激的な香りです。
シナモン、ジンジャー、ブラックペッパー
スパイス系ですので、リラックスしたいとき、明るい気分になりたいときには使える香りはありません。スパイス系は、この香りが好きかどうかで、使うか使わないかが決まります。
樹脂(バルサム)系
樹脂系は、重く甘い香りです。
エレミ、フランキンセンス、ミルラ
心を穏やかにしたい、落ち着きたいときにはフランキンセンスがおすすめです。
オリエンタル(エキゾチック)系
オリエンタル系は、東洋的、神秘的な香りです。
イランイラン、サンダルウッド
リラックスしたいときにはイランイランがおすすめです。
アロマオイルの道具

アロマオイルの香りを拡散させるためには、専用の道具がいくつかあります。住んでいる部屋の広さや目的に合わせて選んでください。
アロマストーン
ストーンにアロマオイルを数滴落として香りを楽しむことができます。少しずつアロマストーンにオイルがしみこんでいき、ゆっくり香りを楽しむことができます。
アロマストーンは香りの拡散が少ないので、枕元や机上などで香りを楽しみましょう。靴箱やクローゼットなど密閉された空間でもおすすめです。
アロマポット
アロマポットにアロマオイルをたらし、下からキャンドルの火で温めることで、香りがふんわりと拡散されます。
アロマポットは、6~8畳くらいまでの部屋に適しています。寝室など暗い部屋であれば火のゆらぎによって、香りとともにリラックス効果が得られます。
ただし、火を使うので消し忘れに注意しましょう。小さい子どものいる家では、やけどの恐れもあるのであまりおすすめしません。また、空焚きも危険です。
アロマランプ(アロマライト)
アロマポットはキャンドルの火で温めますが、アロマランプは電球の熱でアロマオイルを温め、香りをやさしく拡散させます。
アロマポットと違い火を使わないので、小さい子どもがいても安心です。
リードディフューザー
ボトルにリード(スティック)がささっていて、置いておくだけで香りが拡散されます。見た目もおしゃれで、電気も火も使わないため安心です。
玄関や寝室、トイレなど6畳くらいまでの部屋で使うのがおすすめです。香りの強さは、リードの本数で調節できます。
アロマディフューザー
霧状にアロマの香りを拡散させるので、リビングなど広めの部屋で使うのにおすすめです。アロマオイルを温めないので、そのままの香りを楽しむことができます。
水と一緒にアロマオイルを噴霧する超音波式、直接アロマオイルを噴霧するネブライザー式があります。

アロマオイルの使い方と注意点などのまとめ
アロマオイルは、初心者でも好みの香りを楽しめるのが魅力です。おすすめの使い方は、以下の4つです。
- 芳香浴
- 沐浴(アロマバス)
- 吸入
- 湿布
ただし、アロマオイルは植物の様々な部分から抽出された天然の液体ですので、注意することがあります。
- 原液のまま肌につけない
- 光毒性のあるアロマオイルがある
- 妊婦や子どもへの扱いに気を付ける
- ペットに気を付ける
好きなアロマオイルの香りを探すことが楽しいですが、初めてであれば何がよいのかわからないはずです。おすすめのアロマオイルを紹介します。
- フローラル系:ラベンダー、ゼラニウム
- 柑橘(シトラス)系:マンダリン、ベルガモット、レモン
- ハーブ(ハーバル)系:マージョラム、ペパーミント、ローズマリー
- 樹木(ウッディ)系:サンダルウッド、ユーカリ、ヒノキ
- スパイス系:好みによる
- 樹脂(バルサム)系:フランキンセンス
- オリエンタル(エキゾチック)系:イランイラン
初めてであれば専用の道具は必要ありませんが、もし気になる人はそれぞれの特徴を理解して、使ってみてはどうでしょうか。
- アロマストーン
- アロマポット
- アロマランプ(アロマライト)
- リードディフューザー
- アロマディフューザー
アロマオイルは、種類によって香りや効能効果が異なるので、気分や用途に合わせた使い方を試してみてはいかがでしょうか。ぜひ、奥深いアロマの世界を楽しんでみてください。

