初めての積み立て投資をつみたてNISAやiDeCoなどで始めて投資に慣れると、何か新しいこと、特別なことをしなければならないのではないかと考える人も多いはず。ここでは、積み立て投資初心者の人に向けて、積み立て投資を続けるコツを紹介します。
積み立て投資を続けるコツ

- 下落局面でも気にしない
- 余計なことはしない
- 積み立て金額を大きくしすぎない
結論としては、あらかじめ決めたタイミングや金額で自動的に購入を決めたあとは、特別なことを何もしないということが鉄則です。ほったらかしで、積み立てをしていることを忘れるくらいでよいでしょう。
積み立て投資に慣れ始めると、何か新しいこと、特別なことをしなければならないと考えてしまうかもしれませんが、本当に何もしなくて大丈夫です。余計なことはしないで、とにかく続けましょう。
積み立て投資は、下落局面でも気にしない

積み立て投資のメリットは、長期運用をしやすいことです。つみたてNISAは20年間、iDeCoは最大55年間投資利益に対する課税が免除されます。
株式市場は、経済や政治の状況を受けて上下に変動します。相場の上昇局面、下落局面がわかり、上昇局面で利益を上げ、下落局面で損失を少なくできればよいのですが、初心者にはとても難しいことです(玄人でも完璧に読むことは難しいことです)。
積み立て投資は、相場が上昇しているときも、下落しているときも、一定金額で定期的に購入し続けることに意味があります。下落局面で価格が低いときには多く買い、上昇局面で価格が高いときには少なく買うことになります。この投資を長期間続けることで、1口当たりの株価が均一になっています(ドルコスト平均法)。
ドルコスト平均法
一度に投資をするのではなく、毎月など定期的に一定額投資をすることで、購入額が平均化される方法です。積み立て期間が長くなればなるほど価格変動の影響を受けにくくなります。
ドルコスト平均法は、長期的な視野で資産形成を考えている人、毎月など定期的に投資できる人に向いています。すぐに投資でお金を増やしたい人は、ドルコスト平均法は向いていません。
下落局面で、どこが底値なのか知ることは困難です。そこからさらに価格が下落することも考えられます。
「株価下落」「不況」とニュースや新聞、SNSで情報が流れても、はじめは気にしないことが一番です。数年に一度下落局面(不況)は訪れます。過去をふり返ってみ永遠に続く不況はなく、必ず不況から脱してきています。下落局面だと判断して積み立て投資をやめてしまうのはもったいないので、そのまま積み立て投資を続けましょう。
積み立て投資は、余計なことをしない

初めて投資信託を購入するとき、全世界株式か米国株式か自分なりに考えて選んだはずです。
よくやってしまうのが、「分散投資」を意識し失敗してしまうことです。運用方針を見直そうとして、全世界株式と米国株式に分散するのはあまりよくありません。全世界株式は米国の割合が高くなっているため、分散しても米国に集中投資していることになります。
日本国内の国内株式であれば分散になりますが、国内株式は相場が安定しないため、あまりよい分散とは言えません。
始めて投資信託を選んだときに、全世界株式か米国株式の投資信託のどちらかを購入していれば、すでに分散が効いたものが多いので、投資信託を複数組み合わせることなく、そのまま余計なことをしないのが最もよいです。
はじめに自分が選択した投資信託を信じましょう。
積み立て投資は、積み立て金額を大きくしすぎない

つみたてNISAやiDeCoなどで初めて投資信託を購入するときは、生活が苦しくならないような適切な金額設定をしたはずです。しかし、投資信託で利益が目に見えて現れてくると、無理をして身の丈に合わない金額を設定してしまうことがあります。
事故などで働くことができなくなり収入が減少したり、思わぬところで出費が増えたりしたとき、預金がなくこれまで積み立ててきた投資資産を売ることになってしまうかもしれません。
ずっと先の生活を豊かにするための積み立て投資が、今の生活を苦しくするための積み立て投資になってしまいます。今の生活があってこその投資です。積み立て金額は、自分の収入に応じた適切な範囲で設定し、無理に大きくすることは避けましょう。
まだ投資にまわすお金があり、つみたてNISAやiDeCoの限度額を使い切っているときは、通常(課税)口座で追加するしかありません。
通常口座は、つみたてNISAやiDeCoと違い課税は免除されませんが、投資できる金融商品に制限がなく柔軟に購入することが可能です。運用スタイルをインデックス型ではなくアクティブ型にするなど、自分でさらに考えて投資することができます。
無理のない範囲であれば、積み立て金額を大きくしたい場合は、このような方法があります。
まとめ
積み立て投資を続けるコツはいかがだったでしょうか。あらかじめ決めたタイミングや金額で自動的に購入を決めたあとは、特別なことを何もしないということがコツです。
だからこそ、初めて投資信託を選ぶ際には、しっかり金融商品を調べて購入することが大切です。初めて投資信託を選ぶ際には、「はじめての投資信託」を参考にしてください。