はじめてのビール

20歳になり、アルコール飲料に興味がある人も多いはず。ビールやサワー、梅酒など、いろいろな種類があり、どれをはじめて飲めばよいのか悩みます。今回は、その中でもビールをはじめて選ぶ人のために、日本の大手4社の看板商品のビールを紹介します。ビール会社によって、味わいが違いますので、はじめてのビールをおいしく味わうときの参考にしてください。
プレミアムビールについては、別に紹介していますので、そちらを参考にしてください。

目次

ビールの選び方

まず、ビールの発酵方法による違いです。実際に飲んでみないと好みの味が分かりませんが、発酵方法で分けることができます。

発酵方法

発酵は、エール系の「上面発酵」ラガー系の「下面発酵」独特な味わいの「自然発酵」の3種類に分けられ、それぞれ特徴が違います。上面発酵のエールビールの方が歴史は古いですが、19世紀以降は下面発酵のラガービールが主流になりました。
現在日本で大手メーカーが主商品として販売しているビールのほとんどが、下面発酵のラガービールです。

上面発酵(エール系)

上面発酵は、発酵中に酵母が表面に浮かび上がる上面発酵酵母を使用しています。上面発酵のビールはエール系で、フルーティーな甘みや複雑な旨み、芳醇な香りを楽しむことができます。女性など、フルーティーな甘みを楽しみたい人にはおすすめです。

下面発酵(ラガー系)

下面発酵は、発酵が進むほど酵母が下に沈む下面発酵酵母を使用しています。下面発酵のビールはラガー系で、すっきりした味わいや穏やかな香り、キレのある苦みが特徴です。爽快なのど越しを楽しみたい人にはおすすめです。

自然発酵

濃厚な甘さがあるものや酸味があるものなど、上面発酵や下面発酵とは一味違った味わいのものが多くあります。「サワーエール」と呼ばれるビールは、自然発酵系のビールの一つです。独特な酸味と香りがあり、日本のビールとは趣の異なる味わいが特徴です。

定番ビール

アサヒ「スーパードライ」

1987年に日本初の辛口ビールとして発売された、アサヒの代表的な国産ビールで、コクや苦みではなくクリアな味わいとキレを前面に打ち出した爽快感のあるビールです。リニューアルに伴い、発酵由来のビールらしい香りとホップの香りを、バランスよく増やし、より飲みごたえが感じられるようになりました。
飲むと後味がスッと消えるキレのよさは、あらゆる料理とも相性がよく、食事を引き立てます。鮮度に対する強いこだわりで品質管理されているため、できたてのようなフレッシュな味が楽しめます。のどごしを重視する方におすすめです。

キリン「一番絞り」

キリンビールは、世界的にも有名な日本のビールで、明治時代続く老舗メーカーです。キリンビールの原点とも言える「ラガービール」「クラシックラガー」は世界的にも評価が高いですが、主商品となっているのは「一番搾り」です。現在世界40ヶ国以上で販売されています。
雑味のない、澄み切った味わいをつくり出すために、麦汁をろ過する過程で、もろみから流れる一番絞り麦汁だけで作ることにこだわっています。麦芽を100%使用し、麦のうまみを引き出すことで、キレとうまみを両立しています。爽やかさが口に広がります。

サッポロ「黒ラベル」

サッポロビールは、1876年に北海道の札幌市の醸造所から始まりました。「選りすぐりの原料だけで美味しいビールを造る」を信念とし、大麦やホップの栽培を生産者と畑から一緒につくるなど、原料の調達から情熱を注いでいるメーカーです。
看板商品である「黒ラベル」は、誕生から45年。麦のうまみと、爽やかな後味のバランスが感じられ、まろやかな味わいです。キレは他社製品と比べると弱く、香りも弱く感じるかもしれません。

サントリー「モルツ」

「ザ・プレミアム・モルツ」をよく耳にしますが、「ザ・プレミアム・モルツ」は、プレミアムビールの枠に入るので、ここでは「モルツ」を紹介します。
モルツは、発売して20年以上経つ、ロングセラー商品です。ビールの本場ドイツに習って、麦芽100%で造るため、麦芽ならではの深いコクと自然な甘味を味わえます。他にも水にこだわっていて、すっきりとした味わいです。クセが少ないので、多くの料理と合います。

まとめ

どのビールを選ぶかは、人それぞれです。アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーとそれぞれ特徴があり、それぞれ好みがあります。はじめてのビールは、これらの特徴を参考にしながら選んでみてください。そのあとで、いろいろなビールを飲み比べてみるとよいかもしれません。商品によって、たくさんの味わいを感じられるビール。おいしく飲んでください。

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